“Seed and Soil”説
SEEDANDSOILせつ
癌細胞を植物の種子(Seed)に,臓器の環境を土壌(Soil)に例え,癌細胞がある特定の臓器でのみ増殖できるのはSeedとしての癌細胞が育つのに,土壌としてのその臓器の環境が適しているからであるとする考え方.120年前に英国のPaget博士が提唱した説で,今でも癌の臓器選択的転移メカニズムを語るうえで欠かせない重要な考え方である.ある意味において現在の癌研究は“Seed and Soil”説を分子細胞レベルで支持する結果を生み出しているにすぎないと言えるかもしれない.120年も前にこのような洞察に富む説を提唱した Paget博士の慧眼に今さらながら敬服する.(実験医学2009年4月号より)
骨免疫制御のメカニズム
免疫応答の理解から関節リウマチをはじめとした骨関連疾患の治療まで
解説は発行当時の掲載内容に基づくものです
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